猫のウンチを踏む問題、飼い主の悩みの種ですよね。体験されている方を見ていると、どうも生後半年以下の子猫の頃にウンチを踏んで出てくることが多いみたい。かくいうわが家のバロンも、生後7~8ヶ月まではウンチを踏んでしまうことが多かったです。今回は、猫がウンチを踏む原因と基本の対策、我が家の解決方法をまとめました。愛する猫のウンチ問題に悩む方の助けになれば幸いです。
猫がウンチを踏む原因はトイレにあり?
猫はきれい好きとよく耳にしますが、ウンチを踏んだ足で部屋を歩き回ってしまうことがありますよね。飼い主にとっては絶叫もので、とうの本人は時間がたった頃に「(クンクン)臭うぞ。毛繕いしとくか(ペロペロ)」みたいな感じ。
ただ、猫のトイレを24時間見張ることは難しく、放っておくとウンチ付きの足で部屋中を歩き、ラグやソファ、ベッドに乗ってしまうことになります。衛生面を考えると、早急にウンチを踏まなくなるようトレーニングしなければいけません。
しかし、猫飼いの皆さんならお気づきのとおり、トイレ問題は非常にデリケート。ウンチを踏むことが悪いとしつけたり、トイレのたびに手足を洗ったりしたら、「ウンチすると嫌なことが起きる」と考えて、人前でウンチすることを我慢するようになってしまうかもしれません。ウンチは踏んで欲しくないけれど、人間の都合で猫にストレスがかかることも避けたいですよね。
そのため、まずは猫がウンチを踏んでしまう根本的な原因を見つけ、その子に合った対策を取り入れていってみてはどうでしょうか。一般的に、猫がウンチを踏んでしまう原因には以下のような環境が考えられます。
砂が合わない
猫砂には鉱物系や木材系、自然素材などさまざまな種類があります。サイズも細かな砂状のものから、大粒のペレット状まで。上手に砂かきできない理由のひとつに、砂の形やサイズが猫ちゃんに合っていない可能性があります。生後4ヶ月頃までは体もおてても小さい子猫。大粒タイプだと上手に砂かきできずにうっかりウンチをかいてしまう場合があるようです。
子猫を迎えた際はブリーダー宅やペットショップで使っていた慣れている猫砂を用意することが望ましいといわれますが、もし上手に砂かきができていない様子なら、猫砂の素材や粒サイズを変えてみてください。
砂の量が少ない
「たくさん入れるとトイレのたびに砂が飛び散って大変」という理由から、気付けば少量の猫砂しか入れていないという飼い主さんもいるのではないでしょうか。多くの猫ちゃんオーナーのブログやSNSを見てきて、実際にわが家で子猫を育てた経験から、猫砂が少ないと高確率で手や足にウンチを付けてトイレから出てきます(というか踏んでいます)。砂が少ないトイレでウンチをする猫の様子を観察していると、
【ウンチをする→旋回して臭いチェック→臭い】
→【砂をかける→旋回して臭いチェック→臭い】
→【砂が少なくてウンチが十分に隠れない→臭い】
→【再び砂をかける→臭い→さらに砂をかける→臭い】
→【諦めて出てくる】
という流れをたどっています。砂が少ないと、トイレのなかを歩く時間も、臭くて砂をかける回数も多くなるので、必然的にウンチを踏む確率が高くなるのではないかと推測しています。
トイレが小さい・狭い
トイレが小さいと、ウンチ後の臭いチェックでウンチを踏んでしまうことがあります。どうやら、ヒゲや尻尾がトイレに触れることを嫌がるきれい好きな猫ちゃんほど、この傾向があるそう。トイレ内で無理なくグルリと一周できるスペースを確保してあげることが基本です。
ウンチを取る頻度が少ない
仕事などで家に帰ってくる時間が遅いと、朝のウンチが夜まで残っていることもあるのではないでしょうか。埋もれているウンチを掘り返すことで、手や足にウンチをつけてしまうケースもあります。また、多頭飼いでトイレの数が少ないと、他の猫のウンチをうっかり踏んだり掘り起こしたりしてしまう場合もあります。
変わった癖がある
壁やトイレのふちでエア砂かきする猫ちゃん、いませんか? ウンチの臭いを確認してそのままトイレのふちや壁を前足でエア砂かきすると、砂かき後に着地する足が高確率でウンチを踏んでしまうんですよね。わが家のバロンは生後7~8ヶ月頃までこの状況が続き、いつもウンチのたびに飼い主(私)がこっそり見張り、トイレから出てくるところをキャッチして足拭きしなければならないという日々でした。
ちなみにウンチやオシッコ後は砂ではないところを一生懸命かきかきして手を擦りつけているので、手に付いた砂を落としているようにも見えます。お迎えしたときからの行動なので、幼いころに癖付いたのだろうと考えています。
次はウンチを踏む問題の具体的な対策をどうぞ。
ウンチを踏む猫のトイレ対策
ウンチを踏む原因を見つけるためにも、以下の対策を取り入れてみてください。「原因は分からないけどウンチを踏む!」という場合も、できる対策から実施していくことでウンチを踏む問題を解消できる場合があります。
砂を増やす
意図的に砂を少量にしている方、目分量で入れている方はメーカー推奨の量を入れてみてください。固まるタイプの猫砂を使っているお家では、見た目は砂が足りているように見えても、おしっこで固まっている容積が多く、砂かきできるだけのサラサラな砂が残っていない可能性もあります。ウンチ後の砂かきの様子から、砂の量が十分か見直してみてください。
トイレのサイズを大きくする
トイレ内で狭そうに動いていたら、サイズを大きなものに変えましょう。置き場所によって選べるサイズにかぎりがあるかもしれませんが、猫ちゃんの体格より少し広めで、トイレ内でゆったり動けるサイズが理想です。
トイレのフードやカバーを外す
ハーフドーム型やドーム型を選んでいる場合、ドームを外してあげることで可動範囲が広がりウンチを踏まなくなる可能性があります。ドームが取り外しできない、コンパクトな筒型を使っているという方は一度オープン型を試してみるのも良いかもしれません。トイレの形は種類によって一長一短なので、今ある悩みを解決しながら猫ちゃんが使いやすいものを選んであげることが大切です。
ウンチはすぐに取る
家にいる時間が長い方は、猫のウンチはなるべく早く取るのが理想です。難しい場合は、次のウンチのタイミングまでに取ってあげて、ウンチの際に古いウンチがない状態をキープしてあげてください。仕事などで家を空ける時間が長い方は、予備のトイレを置いてあげたり、お値段は張りますが全自動トイレの導入を検討してみてください。
足ふきマットを設置
ウンチを踏んでしまった場合の被害を最小限に抑えるために、トイレの入り口付近に足拭きマットを敷いておくのもおすすめです。また、汚れを拭き取りやすいビニール製のマットやタイルシートなどを付近に貼って置けば、フローリングを傷めることなく床の除菌ができます。
ウンチが軟便ならフードの見直し
緩いウンチが手や足に付いてしまうという場合、猫の腸内環境を見直してみてはいかがでしょうか。猫のウンチは通常、水気が少ない数珠状もしくは棒状の切れのよい形をしています。ウンチがいつも水っぽい、形にならない、切れが悪いといった状態なら、お腹の調子が良くない可能性があり、放っておくと病気に発展することも考えられます。猫の軟便は寄生虫や病気、食べ物アレルギーなど様々な要因が考えられるため、気になるようであれば一度動物病院で診察をお願いしましょう。
ウンチ踏み問題におすすめのトイレは?
ウンチをよく踏む猫ちゃんなら、動きやすさを重視したトイレを選びましょう。サイズはゆとりあるものを選び、形はできるかぎりオープン型が理想です。ただし、トイレ移行は猫にストレスがかかりやすいので、ゆっくり慣らしてあげることが大切。オープン型でどうしても砂の飛び散りが気になるという方は、周囲にマットを敷いたり、目隠しを兼ねてトイレの外側にカバーを立てるのもおすすめです。近年は、ウンチを踏みにくい「おまる式」の猫トイレも注目されています。
うちの猫は「花王ニャンとも清潔トイレ」でウンチ踏みを克服した!
生後4ヶ月でわが家にやってきたバロン。以前から花王ニャンとも清潔トイレで慣れていたということで、何の迷いもなくお迎えの日に合わせてトイレ本体と猫砂(チップ)を用意しておきました。ちなみに粒サイズは大きめ(6mm)。
ですが、生後5ヶ月頃までウンチが緩く、おまけにエア砂かきの達人だったため、手足にウンチを付けて出てくることが多々ありました。踏んでしまったときは、見事に肉球の間にウンチがみっちり。
この状況が続くとウンチのたびに手足を洗わなければいけなくて、バロンにストレスがかかるなぁと考え、「とにかくウンチを踏まない、というか触れないようにさせよう」と以下のことを実践しました。
ウンチしたらすぐに取る
自宅が職場である私の場合、バロンのウンチをすぐに取ることはできます。今でもウンチのたびに「ウンチでたね~」といいながらウンチ回収屋さんをしているのですが、ウンチを取ろうとしている間もバロンは一生懸命エア砂かきをしているんですよね。これでは、私がウンチを取るのが先か、バロンがウンチを付けてしまうのが先かといっただけで、ウンチが付く・付かない問題の解消にはなりませんでした。
ウンチに砂をかけてあげる
ウンチの臭いを確認しては一生懸命エア砂かきをするバロン。なぜこの癖がついたのかはわかりませんが、飼い主としてはせめてウンチに砂をかけてほしいところです。そこでバロンがウンチしてすぐに「こうやってかけるんだよ~」とスコップを使って砂をかける様子を見せてみたのですが、何度か見せるとバロンも数回に1回はウンチに砂をかけてくれるようになりました。
そこからは、人の手で砂をかけることはやめました(砂をかけてもらえると勘違いされると困るため)。そして、自分で砂をかけられたときはウンチを踏んでしまうことが少なくなりました!
ウンチにスコップを裏返して置く
ウンチは踏まないにしても不意に手足をかすめてしますことがあります。飼い主としては、
- 砂は自分でかけてもらいたい
- いつでもすぐにウンチを取ってもらえると思ってほしくない
- ストレスなくトイレさせたい
という思いがあり、結果、編み出した方法がウンチしたらすぐにスコップを裏返して置くという技。これをすると自分で砂はかけてくれるけど、万が一ウンチを踏みそうになってもスコップに触れるだけで済みます。ちなみに、スコップは使うたびに拭いています。
こうして猫のウンチ問題と格闘を続けた末、気付くとスコップなしでもウンチを踏んだり触れたりすることがほぼなくなりました。
大人になるにつれウンチを踏む回数が減ってきただけなのかもしれないけど、何となく自分で上手に避けているようにも見えるので、飼い主としては一安心なのでした。
まとめ
- 猫がウンチを踏むのは高確率でトイレに原因がある
- 猫がウンチを踏む対策にはトイレ環境を見直すべし
- トイレを改善してもウンチ踏み問題が解決できなければ猫の成長を見守るのもひとつの手かも
- 我が家では、ウンチ後すぐにスコップを置いて被せるということをしていたらなぜかウンチを踏まなくなりました!
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