こんにちは。
去勢後、いっそう男の子らしくなった気がする愛猫(マンチカン♂)と暮らすしらひか(@ly_shirahika)です。
数ヶ月前、とある対策に使っていた輪ゴムが1本なくなっていました。どこを探しても見つからないことから「愛猫が食べてしまったのでは」と血の気が引き、慌てて応急処置や対処方法を検索。
「猫 輪ゴム 食べた」「猫 輪ゴム 誤飲」と検索するも有力な情報は出てこず、動物病院へ行くべきかどうかも判断できず困り果てていました。すると、とある情報に目が止まりました。
ヒモ状のものを誤飲した場合は腸壁に引っかかって腸閉塞を起こす危険がある
これを目にした際の時間が止まるような感覚は今でも忘れられません。
今回は、子猫が輪ゴムを食べる理由や誤飲・誤食した際の対策、動物病院へ行ったほうがいいのかなどの疑問についてまとめていきます。我が家の実際の経過観察と解決方法についてもご紹介しているので、今まさに困っているという人は、ひとつの例として参考にしてください。
- 猫が輪ゴムを食べる原因は「食感」と「うっかり飲み込んでしまう」こと
- 猫が輪ゴムを食べた!体への影響は?
- 誤飲に気づいた時の対処法
- 愛猫バロンが輪ゴムを食べた後の様子
- 後日、獣医師さんへ報告してみると
- まとめ
猫が輪ゴムを食べる原因は「食感」と「うっかり飲み込んでしまう」こと
猫って輪ゴムが好きですよね。しかし、猫が輪ゴムを口にするのは決して美味しいからではないんです。臭いや味は猫が好むものではないものの、触るとプルプルと震え、猫が大好きなヒモ状であることから、好奇心がくすぐられてしまうそうです。
それから、チョイチョイと手で遊んでいるうちに噛んでしまいたくなるのが猫の心情。ひとたび噛めば、弾力があり伸びるようなゴム特有の食感が癖になってしまう猫ちゃんもいるでしょう。
噛んでみた輪ゴムがどうなるかというと「なんだこれ、不味い!」と感じればブンブンと首を振って口から輪ゴムを放します。しかし「この食感は癖になるにゃ」といった様子で噛み続けてしまうと、輪ゴムは口の奥へ奥へと動き、「口から出てこないぞ」と気付いたときには舌をペロペロしながら輪ゴムを飲み込んでしまいます。そう、誤飲です。
猫の舌にはトゲ状の突起が無数にありますが、この突起、実は猫自身も防ぐことができない誤飲を招く可能性があります。
とくに、輪ゴムのような細く小さな異物は舌の突起に引っかかりやすく、舌を動かすほど口の奥へと押し込まれてしまう形状になっているそう。子猫のうちは興味を持ったものをなんでも”味見”してしまいますから、飼い主は日ごろから子猫が飲み込んでしまいそうなものを片付けておく必要があります。
ちなみに、注意したい身近なヒモ製品・ゴム製品には次のようなものがあります。
- 電気コード
- 充電コード
- 縫い糸、毛糸
- リボン
- 輪ゴム
- ヘアゴム
- マスクの耳ゴム
- 靴紐
- 衣類に通されている紐(スウェット、ジャージ) など
猫が輪ゴムを食べた!体への影響は?
猫がヒモ状のものを誤飲した場合、腸閉塞を起こし、死に至るケースがあります。
また、飲み込んでしまった輪ゴムを吐きだそうとして食道や胃壁にダメージがかかることも。直径数センチの輪ゴム1本程度なら、食べ物と一緒に腸内を通過してウンチに出ることが多いようですが、万が一、腸内などに引っかかってしまうと大事に至るケースがあるため注意してください。
輪ゴムなどの異物が体内に引っかかってしまった場合、猫に次のような症状が見られるようです。
- 嘔吐を繰り返す
- 食欲不振になる
- 水しか飲まない
- 元気がなくなる
- 丸くなってじっとしている
- 目の輝きがなく伏し目がち
- 日ごろ興味を持っているものに興味を示さない など
一般的に、猫が誤飲したものの影響が体やウンチに現れるまでの時間は、健康的な便をしている子なら「24時間以内」だそうです(かかりつけ医談)。
誤飲した異物が体内のどこかに引っかかって内臓機能がうまく働かなくなると、嘔吐や食欲不振など目に見える変化が翌日から見られたりします。丸1日以上たっても猫の様子に変わりがない場合は大事にならないこともありますが、これはあくまで「小さな輪ゴム(1本)」を飲みこんでしまった場合のおはなし。
長い紐(10cm以上)や太い平ゴムなどを誤飲した場合は緊急性が高いため、猫に異常が見られなくても動物病院で診察してもらうようにしてください。
ちなみに、猫の胃酸は人より非常に強い酸ですが、輪ゴムを溶かして消化することはできません。「飲み込んだ輪ゴムが胃で溶けてなくなる」ことは絶対にないため、部屋に落ちていないか、ウンチに出てきていないかよく確認してください。
誤飲に気づいた時の対処法
猫が輪ゴムを誤飲したときに行うべき対応をまとめました。
猫の様子がいつもと変わりないかチェックする
遊び方に変わりがないか、寝方や寝ている場所に変わりがないか、食欲や飲水量に変わりがないか、鳴く頻度やトイレの頻度はどうか、チェックします。
欠かさずにウンチをチェックする
ビニールの上からウンチを潰して、目視と感触で異物が出ていないか、臭いが変わっていないかなどをチェックしてください。また、トイレに入ってからウンチするまでの時間がいつもより長くないか、トイレに入って鳴いたりしていないかなど、ウンチをする際の猫の状態も観察しておくと小さな変化に気がつくことができます。
仕事などで観察が難しければ動物病院へ
誤飲に気が付いてもつきっきりで様子を見ることが難しい場合は、その日のうちに動物病医へ連絡することがおすすめ。電話で対処方法を指示してもらえる場合もありますし、開院時間内なら診察を受けて猫の状態をしっかり診てもらうことができます。
たとえ大事に至らないとしても、獣医師の先生に相談することで正しい対処方法を聞くことができ、何より愛猫が無事と分かれば飼い主の不安も軽減できますよね。
愛猫バロンが輪ゴムを食べた後の様子
【寝る→遊ぶ→食べる】が日課の愛猫(マンチカン雄・当時生後6ヶ月)は、毎日大暴れの育ち盛り。好奇心旺盛でやんちゃな性格+去勢前だったこともあり、目に映るものは何でも遊ぼうとチョイチョイします。
ある日の朝、誤飲発生
餌皿の滑り止めに使用していた輪ゴムが1本なくなっていることに気付き、棚やベッドの下、お気に入りのベッドの中などあらゆる場所を探しました。しかし、どこを探しても見当たらず、輪ゴムの行き先は愛猫のお腹の中だと直感しました。朝には確かにあったのにお昼前になくなっていたことから、愛猫が輪ゴムを飲み込んでしまったのは午前9時~12時の間。
それからすぐに対処方法を調べ、まずは猫の健康状態をチェック。私が慌てて近寄ると、きょとんとしたかと思えばおもちゃを咥えて走り去り、夢中でおもちゃにじゃれていました。元気があり、その日の夕方はいつもと変わらない様子でご飯も口にしていたので、動物病院には行かず様子を見ていました。夜のウンチはいつもと変わらず健康的でしたが、輪ゴムが出ている形跡はありませんでした。
輪ゴムを飲んだ翌日
愛猫はいつもの調子で大暴れしては食べて寝るを繰り返していましたが、朝・夜のウンチに輪ゴムは出てきませんでした。心配になり同じようなケースがないか調べていると、「様子が変わったり、3日経ってもウンチに出てこないなら動物病院へ行ったほうが良いかもしれない」とのこと。この時点で輪ゴムを飲み込んでから丸1日と半日が経過していたので、もうしばらく猫の様子とウンチチェックを続けることにしました。
輪ゴムを飲んだ2日目の朝
愛猫の様子は変わりなく、嘔吐も下痢もありません。が、この日の朝のウンチは、どことなく「ゴム特有の溶けたビニールみたいな臭い」がしていました。「まさか消化された!?」と慌てて調べましたが、先述のとおり、猫は輪ゴムを消化することはないようです。ウンチに変化があったことに不安と期待が入り混ざりましたが、元気も食欲も目の輝きもあったため、様子を見ることに。
輪ゴムを飲んだ2日目の夜
夜のウンチでよりゴム臭がきつくなり、ビニールの上からウンチを潰してウンチチェックしていると、明らかにウンチではない硬質な異物がでてきました。そう、輪ゴムです。
ウンチから取り出した輪ゴムは約2センチにちぎれたものが3本。使用していた輪ゴムは6センチ径のものだったので、誤飲した輪ゴムはすべて無事ウンチに出てきました。きっと、噛んでいるうちにちぎれた小さな輪ゴム片を飲み込んでしまったのだと思います。
輪ゴムを誤飲してから約55時間(2日と半日)、ウンチに輪ゴムが出てきてくれて本当に安堵したと同時に、二度とこのような思いをすることがないようにと心に誓いました。
後日、獣医師さんへ報告してみると
かかりつけ医にこのことをお話すると、にこやかに「それは良かった」と言っており、緊急性は低かったのかなと察しました。輪ゴムやヘアゴム、人の髪の毛、毛糸などは非常によくある誤飲だそうで、猫が飲み込んでしまったことすら飼い主さんが気付いていないケースも多いようです。
今回はたまたま目につく輪ゴムがなくなっていたことですぐに誤飲だと気が付きましたが、愛猫の好きなおもちゃ、よく遊ぶエリアに誤飲してしまいそうなものがないか、今一度確認しなければと思いました。今回の経験が読んでくださる方のお役に立つと幸いです。
まとめ
- 猫が輪ゴムを食べるのは、食感が良く、うっかり飲み込んでしまうから
- ヒモ状のおもちゃは猫の舌に引っかかって誤飲しやすいため注意
- 猫がヒモを誤飲すると命にかかわる
- 緊急性が高い場合、誤飲から24時間以内に体調の変化が出やすい
- 長い紐(10cm以上)や太いゴム、平ゴムの誤飲は迷わず動物病院へ
- 猫が誤飲した輪ゴムが胃酸で溶けることはない
- 誤飲後は猫の健康状態とウンチをこまめにチェックする
- 猫が誤飲しそうなものは猫の手の届く場所に置かないことが大切
我が家では、6cm径の輪ゴム1本を誤飲してから、約2日と半日でバラバラにちぎれた輪ゴムがすべてウンチに出てきました!
猫はヒモ遊びが好きでうっかり輪ゴムを飲み込むこともありますが、誤飲の危険は飼い主の手で防ぐ以外ありません。猫ちゃんが安全に遊ぶことができるよう、住環境に配慮してあげてくださいね。