LOVE YOURSELF

現役Webライターが綴る、仕事のこと、猫のこと。

【野良猫保護part2】野良子猫を捕獲して飼うまでの実話

野良の黒猫 photo by LOVEYOURSELF

愛猫を迎えるより前の、ある年の夏、7月上旬のこと。家の駐車場に迷い込んだ野良の子猫を保護する機会がありました。大の猫好きである私(と夫)にとって、それは喜ばしいことのはずでした。

ここでは、野良子猫の保護から最終的な決断に至るまでの実際の体験談をまとめています。忘れられない思い出をこうして記事に残すことで、同じような境遇にいる方の助けになれば幸いです。

 

前回までのお話はこちら▽

〈Part.1〉

 

 

帰ってきた母猫

鳴き疲れて眠る野良子猫を眺め、ただひたすらに母猫の帰りを待つ私たち。時刻は0:00を回ろうとしていたとき、どこからともなく母猫が戻ってきました。急ぎ足で子猫に近寄ると、臭いを確認して一生懸命に毛繕いをしています。子猫は今まで寝ていたことが嘘かと思えるほど必死に、母猫の母乳を探しています。

私たちはそんな2匹の様子にほっと胸を撫で下ろして、静かに玄関の扉を閉めるのでした。

 

野良猫親子のテリトリーとなった我が家

それからというもの、餌をあげたわけでもないのに野良猫親子はほぼ毎日、家の前に姿を現すようになりました。正確には、どこかへ向かうための通り道に選ばれたといった感じでしょうか。近所では2匹以外の野良猫を見かけたことがなかったので、2匹にとって安全なルートという認識があったのかもしれません。そそくさと通り過ぎていく日もあれば、日向ぼっこをして小休憩を挟んでいく日もありました。窓越しに2匹の姿を眺めているだけで、幸せな気持ちになれたことを今でもよく覚えています。

野良猫の親子 photo by LOVE YOURSELF

 しかし、幸せは長くは続かないのだなと、自然の厳しさを教えられたのが、このときにやってきた大型台風。もの凄い早さで進行する台風は進路を変え、早くて明日の夜にはこの地域を直撃する予定でした。予報では1時間あたりの降水量が50ミリ近くなり、大雨と暴風が吹き荒れるとのこと。こうはしていられないと、夫と緊急会議を実施し、2匹をどうするか話し合いました。

 

野良猫親子へ餌を与える決意

緊急会議は数分もかかることなく終了。私たちが出した答えは、意見が食い違うことなく以下の通りとなりました。

  • 台風が直撃する前に2匹に餌を与えて、体力を温存させよう<
  • もしも家に居つくようになったら責任を取ろう
  • このタイミングで大型台風が直撃すると聞いて、2匹を放っておくわけにはいかない

 

時刻はすでに21:00を回っていて近隣では開いているスーパーがなかったため、2匹が食べられそうなキャットフードをコンビニで購入してきました。日ごろどのような餌を食べているかは分からない、子猫は固形物を食べられるのか分からない、でもきっと食べてくれるだろうと願って買ってきたキャットフードはどこにでも売られている大手メーカーのカリカリ。自宅周辺の道路に2匹がいないか注意しながら家に戻ると、少し離れたところに野良猫親子の姿が見えました。私たちは家にあった適当なプラスチック容器にキャットフードと水道水をそれぞれ用意し、玄関先の少し離れた場所に設置しました。

 ガサガサと何かしている様子に2匹とも離れた場所から警戒していましたが、置かれた容器に気が付くと10分も経たないうちに近寄ってきました。特に興味を示したのは子猫のほうで、母猫の心配もよそにどんどん私たちの元へ近寄ってきます。

 

子猫が先に餌に気が付くと、ペロっとひと舐めしたかと思った瞬間、貪るように「ウミャッ、ウニャッ」と声を出しながらキャットフードを食べ始めました。後方で目を細めている母猫は、警戒しているような、安心しているような、ただ子猫を見守る体勢でした。

 今思えば、本当は私たちが見えない場所へ一旦隠れたほうが良かったのだろうけど、あのときはただ「食べておくれ」という気持ちが強く、餌を置いた場所から2mも離れないで様子見ていました。

 

すると、満腹になったのか容器にキャットフードを残して、子猫が母猫のもとへ。母猫に匂いを嗅がれた子猫はすぐに餌の入った容器のほうまで戻ってきて、私たちに向かって「ニャーン」と大きな声で鳴きました。なんて言っているのかは分からない、でも気づいたときには夫はすり寄る子猫を撫でていて、母猫はそんな様子を警戒しながら、ゆっくりと餌の入った容器に近づいてきました。

 夫は猫じゃらしの代わりに雑草で子猫をじゃらし、子猫は夢中で雑草の先を狙っています。とうとう餌の容器の目の前まで近づいてきた母猫は「フシャーッ」と一度だけ大きな威嚇をし、ゆっくりと、でも無我夢中で残ったキャットフードを平らげたのでした。

 

野良猫親子に襲いかかる暴風雨

明くる日。朝から湿った風が吹き荒れ、午後には暗雲が立ち込めてきました。このところ毎日のように姿を見せていた2匹の姿はありません。私は2匹が来てくれることを願って昨日と同じ場所にキャットフードと水を設置し、定期的に窓の外を確認するしか、為すすべがありませんでした。

 

日が沈み、雨が本降りになってきた頃、どこからともなく2匹が現れました。あまり濡れていない様子を見ると、車の下や軒下など、どこかで雨宿りをしていたのかもしれません。2匹は昨日より警戒することなくキャットフードを口にし、我が家の玄関の軒下に丸まり始めました。強い風で雨が四方八方から吹き荒れているため、このまま雨が強まれば軒下は大惨事。どうしようかと悩んでいるうちに、子猫は軒下の大きなプランターの裏に隠れて眠りについた様子。人間がどうのこうのと考えている間に、「野生に生きる動物はこうやって本能で安全な場所を見つけるんだな」と、子猫の様子を見て言葉にできない感情が込み上げてきました。

母猫は子猫を見守るように軒下の脇に腰を下ろしていましたが、そこは雨が強まればびしょ濡れになってしまう場所。かといって、プランターの裏は母猫が入れるほどの隙間はありません。今プランターを動かしに行けば、2匹は警戒して逃げ、この大雨の中を彷徨わせることになる。不安ばかりが先行していた私と夫は、何もできずに、ただただ涼しい家の中から2匹を見守ることしかできませんでした。

 

台風の夜に子猫を置いていく母猫

台風が間もなく直撃するという頃、外はひどい暴風雨でした。静かに外をのぞくと子猫はその場を動く様子がなく、母猫はキョロキョロとしきりに辺りを見渡し始めました。すると次の瞬間、初日に子猫を置いていってしまったときのように、母猫が猛ダッシュで雨の中に駆けていってしまいました。それは目にできたのが奇跡と思えるほど一瞬の出来事だったのですが、またしても置いていかれた子猫は大丈夫なのでしょうか。私たち夫婦は、吹き荒れる暴風雨のごとく、嫌な予感がしてならないのでした。

 

 

続きはこちら▽

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